魔法使いのぼうし

一月になって新しい手帳を買った。

「今年はどんな手帳に出会うだろう・・・」
とワクワクしながらアーケード街を歩いていると・・・

あったあった・・・わたしを呼んでいる手帳が！！



まん中の白い手帳が今年の手帳・・・
一番下の鳥は、スナップがついていて
小さな宝箱の鍵みたい。

よし！これならたっくさん幸せが集められそうだ。

一緒に映っている赤い手帳は一昨年の・・・
水玉クローバーテントウ虫手帳は去年の・・・

去年、一昨年の手帳をみると、
いいことしか起こっていない。

なんという幸せ者なのだろう・・・と思うわれるかもしれない。

たしかに、全体的に見ればわたしは幸せ者だ。
毎日楽しい。

でも、疲れることもあるし、わじわじすることもあるし、
イライラすることも多いし、失敗なんて数え切れないぐらい・・・
嫌な人にも会うし、うそだろ～って思うこともある・・・・

でも、そんなことがだんだん印象に残らなくなってきている。

忘れるっていう能力・・・・

これは、悪いことばかりじゃないんだなあ。

自分にとってダメージを与えるようなこと
そんなことを考え続けるということは・・・
自分も一緒になって、自分にダメージを与え続けている・・・
ということになってしまう。

小さいときに母が買ってきてくれた本

「少女パレアナ」　Ｅ・ポーター作



小さいときに、何度も何度もくり返し読むくらい好きだった本。

たった一人の肉親であるお父さんを亡くしたパレアナ
彼女は気むずかしいおばさんと生活することになる。

人を信じることを恐れ、
笑顔を忘れたおばさんの前で
天真爛漫な彼女が始めた遊びは「喜びの遊び」というものだった。

亡くなったお父さんが教えてくれた遊びで、
「何でも喜ぶ」というゲーム

遠いところにお使いへくときは・・・
遠いところまでの景色をたくさん見られるから・・・と喜び

届いたプレゼントが何かの間違いで松葉杖だったときは・・・
松葉杖を使わなくていいことを喜ぶ・・・

パレアナはいいこと探しの名人なのだ。


小さい頃は、パレアナの明るい考え方が大好きで、
何度も何度も読んでいた。

大人になって、パレアナみたいに素直に喜ぶだけでは
生活できないって、思うようになったけど・・・

「幸せ」ということについて、最近よく考えるようになった。

パレアナがたくさんの「いいこと」を見つけられるのは
毎日毎日、いつでもどこでも
「いいこと」を探そうと意識しているからだ。

誰かをうらやましく思ったり、自分の境遇を嘆いたりするのでなく
その場その場のいいことを、少しずつ積み重ねていく。

その積み重ねこそが、人を幸福にするのではないかとわたしは思う。

わたしはまだまだ、パレアナのようにいいことばかり見つけられないけど、
日記にはいいことだけを書くと決めた。

一昨年から手帳に記した日記には、
いいことだけしか書いていない。

読み返すと、いいことだけしかない一年間が
一冊ずつにまとめられている。

いやだなあ・・・と思う一日の中にも
ちょっぴりのいいことは必ず入っているから、
そこにスポットライトをあてることで、
その一日の印象が変わる。
いいこと日記は誰でもぜったいに書くことができると思う。

ちょっぴりのいいことに目を向けると、
イヤーな一日も、いい一日の印象となり、次の日への力をくれるのだ。

「いいこと日記」も三年目をむかえると、
だんだん慣れてきて、
失敗したときも、成功のもと・・・としか感じられなくなる！

ぷりん姫いわく・・・
「おかあさん、そんなことばっかり言ってるから
　いつまでもドジメーター９０％」

昨日の続きである・・・
思考が暴走する母に、娘の一言はちょっぴりブレーキになってくれる！
「安全運転、安全運転！」