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2010年12月06日

体験!ニュース番組作り

5年生の国語の教材に「ニュース番組作りの現場から」
という単元がある。
6年生の国語の教材には「平和のとりでを築く」
という単元がある。

ウチの学校は複式なので,この2つの単元を
どうにかして一緒に活動できないかと考えた・・・・・
(5年生も6年生も1人ずつしかいないので,
 相談しながら協力し合ってできるように・・・との思いもあり・・・)

ピ~ン・・・とひらめいたのは・・・
集落のお年寄りに,戦時中の暮らしの様子をインタビューして
それをニュース番組にしてみる・・・というアイディア!!

それならば,平和への思いを深め,その思いを発信するということで
どちらの目標にもマッチするし,なにより一緒に活動できる!!

さっそく3人で企画会議

二人ともおばあちゃんがご健在なので,協力してもらえることになった。

撮影1日目・・・・・
黒板にこどもニュースと大きく書いた文字

キャスターの二人が並んでいる。
わたしのケータイに入っているニュースっぽい音を
ビデオに近づけ・・・だんだんとおざけ・・・

「こんにちは,こどもニュースの時間です。」
「今日の特集は,『集落の戦時中の様子を知る』
 集落のお年寄りのみなさんに,戦時中の暮らしや
 そのときの気持ちなどについてインタビューしています・・・」
「取材の様子を,VTRでごらんください。」

出来映えを確認すると・・・・本物みたい!!
二人ともカメラ目線でしっかりアナウンスしているぞ!
よしよし,いい調子だァ

撮影2日目・・・・・
6年生の男の子のおばあちゃんへのインタビュー

「戦争中は,それはそれは情けない暮らしだったよ。
 わたしは19だったけど,毎日毎日遠くの浜で
 竹槍の練習を朝から晩までしとったよ。
 こんな竹槍で戦争になんて勝てないっち思っていたけど
 毎日毎日やっとったね。
 お弔いがあったときにねえ,お墓におともしようとして
 おかんを持ってみんなで歩いとったら,
 空から飛行機が機銃で撃ってきて,
 みんなでおかんを道において,畑に逃げたのよ。
 死ぬかもしれんっちってこわかったねえ・・・」

防空壕を兵隊に指導されながら掘った話や、
家族と離ればなれに豪に入らなければいけなかったことなど・・・
たくさんたくさん教えていただいた。

撮影3日目・・・・・
5年生の女の子のおばあちゃんと,お友達のおばあちゃんへのインタビュー

「公民館の横にある慰霊碑は,
 戦争が終わってから作ったのよ。
 赴任してきた先生が,石の文字を彫ってくださったよ。」
「当時は食べ物が全然なくてね・・・
 畑に採りに行きたくても,こわくてね、いけんことが多かったよ。
 今は何でもあって,ほんとに贅沢だよね。」

おばあちゃん達は、ビックリするほど鮮明におぼえていらっしゃる。

「年とると,戦争のことも忘れてきてねえ・・・」
とみなさんニコニコして話していらっしゃったが・・・
聞いているわたしたちには,その様子が映像みたいに出てきて
とても分かりやすかった。
大変な時代を乗り越えて,おばあちゃん達は今を生きている。

自分の孫達に,体験してきたことをお話しするおばあちゃん達
苦しい頃の思い出話ではあるが,
孫と記憶を共有するのがなんだか嬉しそうだった。

孫達も,そんな中で生き抜いてきたおばあちゃん達の話を
真剣に聞き入っていた。

カメラワークも,インタビューもバッチリ!
何より、おばあちゃん達のお話はとても貴重なものだった。

仕事が終わり家に帰ると,
5年生の女の子のおかあさんから電話があった。
おばあちゃん達が,楽しそうに取材の様子を話してくれたそうだ。

おばあちゃん達の生きてきた時代のこと,
子どもたちに直に聞かせる場を
もっともっと作りたいと思った。  


Posted by はまだゆかり  at 20:46Comments(0)学校

2010年11月18日

義援金送ります

ウチのクラスの二人の子どもが発起人となり
始めた奄美豪雨災害の義援金

学校内だけでなく、地域の方達からもご協力をいただき、
遠く離れた東京からも賛同してくださる方がいて・・・
これまで学校で集めたどの募金よりも
たくさんのお金が集まった。

子どもたちも、こんなにたくさん集まるとは思っていなかったらしい。
「水害にあった学校なんかが、本とか買えるといいね。」
「水害にあった子どもたちが、使えなくなった道具を買えればいいのにね。」
などと話しながら、みんなで集まったお金を数えた。

集まったお金は19751円

南海日々新聞社の奄美豪雨災害の口座に振り込みます。



ご協力、ありがとうございました。

この募金活動を通して、
「自分たちにもできること」について
自分たちで考え、そして一歩踏みだし、実行することができました。

まわりの方達にも温かく見守られていること・・・
みんなが協力してくれることへの感謝・・・
小さなタネ達は実感することができたはず。

だれかの役に立つということは、心から嬉しいことです。   


Posted by はまだゆかり  at 22:07Comments(2)学校

2010年11月01日

島への思いをこめて発信!

昨日は秋徳小学校の学習発表会 だった。

金曜日に台風が来て、土曜日の「島口大会」は中止となり、
学習発表会の開催もどうなるのだろうと心配していたが・・・。

澄み渡る青空!
涼しい風!
とてもいい天気に恵まれた。

会場には子どもたちが作ったオブジェが飾られ・・・
ひな壇を利用した手作りの舞台と
作品展示場。


今年のオブジェは夢を乗せて走る汽車(実際に動くようになっています)

PTA会長さんが集落内に放送してくださって・・・
たくさんの方々が見に来てくださった。



中にはたくさんのお年寄りの姿も見える。
足や腰が不自由な方も・・・
耳が聞こえづらい方も・・・
子どもたちを応援するために、集まってくださる。

集落の方たちが来られなかったら、
どれだけさびしい学習発表会になるだろう・・・。

でも・・・
集落の人たちは、子どもたちのことを大事にしている。
どんな行事の時でも、
子どもたちがでるときは、励まし、見守っている。
集落の子どもたちが新聞なんかにでたら、
みんなで大喜びしてくれる。
だから、子どもたちは集落の方たちを喜ばせたいと
いつも思っている。

今日のプログラムの内容も、
集落の方たちに届けたい!
と思うものばかりだった。


〈「丸田南里」のサトウキビ自由売買運動をテーマにした劇
 『奄美のサトウキビ物語』〉



〈二人の同級生と担任の先生が、50年後に同窓会を開くという
 寸劇ビデオ付きの『島唄』〉



〈教えていただいた地元の方言による島口劇『ガラスとイチュゴハン』
 (カラスとアカショウビン)〉



このほかにも、
ヨイスラ節をアレンジした器楽合奏や、
全児童生徒職員による八月踊り唄などが発表された。


島を愛し、島の子どもたちの活躍を願う方々に見守られ、
子どもたちは堂々と演技した。
たった6人で、たくさんの演目を見せてくれた。

終わった後、一年生の女の子が
「できた!ドキドキしたけど一番よかった!」
とわざわざ言いに来てくれた。

子どもたちの満足そうな顔!
きっと達成感をかみしめているんだろうなあ・・・

子どもたちの晴れ晴れとした顔を見ながら、
教師という仕事につけて、ほんとうにありがたいなあと思う。
子どもたちからエネルギーやパワーをもらっている。

子どもたちは、愛されていることをちゃんと知っている。
だから、頑張る姿をみんなに見せるのだ。
それこそが子どもたちからの親への感謝!
地域の方々への感謝!
そして、教えてくれた人たちへの感謝なのだ。

子どもたちからたくさんの力をもらった。
わたしも感謝の気持でいっぱいになった。
  


Posted by はまだゆかり  at 10:58Comments(0)学校

2010年10月26日

小さなタネから芽がでる瞬間

放課後、クラスの子どもたちとおしゃべりしていた。

クラスの人数は2人。
6年生の男の子と5年生の女の子。

二人とも気が優しくて、少し恥ずかしがり屋。
小中併設校だから、いつもは中学生の陰に隠れて
好んで前に出てくるような感じではない。

でも、みんなで一緒にいろんなことをするのが好きだから、
遊ぶときも一緒。
なにか行事なんかがあって、仕事をするときも、
協力し合ってよく働く。


今日の放課後、話題になったのは、
先週の水害の話。

「島の人たちってすごいよねえ。
 ほんとにみんなで協力し合ってるよねえ。」
「ボランティアの人がたくさん頑張っているってよ!」

なあんて話してたら・・・

「先生、ぼくたち何かできないか、二人で話してたんですよ。」
「何か、できることがあったらやりたい。
 でも、『どうやってやったらいいかわからんね』って、話していました。」

5年生の女の子も、6年生の男の子も真剣な目をしてそう言った。

二人とも3年間ずつ担任しているけど、
自分から「何かをやりたい!」って企画を持ってきたことは
今まで一度もない。

誰かから誘われて、協力して、最後まで一緒にやり遂げることはあっても、
自分からこういうことを言い出す二人ではなかった。

胸がじ~んと熱くなった。

テレビの水害の様子や、頑張っている島の人たち・・・。
二人の少年少女の心を大きく揺さぶったんだね。
自分たちも誰かの役に立ちたいと強く思ったんだね・・・。

「よしっ、それじゃあ、今回はこのクラスが中心になって
 募金活動をしようか? 二人は、事務局となって動いてくれる?」

そう聞くと、目をキラキラさせてうなずいた。

「チラシを作って学習発表会の時に、集落の人にも呼びかけよう!」
「ポスターなんかもいいんじゃない?」
「募金箱も準備しよう。」
思いが強かったんだね。いろんなアイディアが出る。

恥ずかしがり屋の二人は、もうそこにはいなかった。
頼もしい二人の若者がそこにいた。

小さなタネが、皮を破って芽を出した瞬間を見た気がした。

大人が真剣に取り組む姿は、
誰が教えなくても
子どもたちの心に届いているものなんだなあ・・・。

島の未来は、絶対に明るい!わたしは確信している。

  


Posted by はまだゆかり  at 21:39Comments(0)学校

2010年10月07日

加計呂麻(鎮西地区)集合学習



集合学習があった。
会場はウチの学校。

集合学習というのは,
いくつかの小規模校が一つの学校に集まり,
いっしょに学習するという活動だ。

沖縄の鳩間島にいるときも,西表島の学校と一緒に集合学習をしていた。
大和村の方でも集合学習をやっていた。

今の加計呂麻鎮西地区の学校は1クラスに1~5名くらいしか在籍がない。
しかも,複式学級も多い。
ウチのクラスは5年生一人。6年生一人。

一昔前は,どの学校も結構人数が多かったらしい。

高学年は,音楽活動からスタート。
13名の児童が集まった。
普段2名しかいない教室は,大賑わいだ。

みんなで「キリマンジャロ」という曲を合奏した。
13にんもいればいろいろな楽器が重なって
深みがでてくるものだ。

たったの30分ぐらいの練習で,結構上手に合わせることができた。
みんなもとても満足そうだ。

体育では陸上記録会に向けての練習をした。
鎮西地区はリレーと長縄は合同でチームを組む。
今日しか練習ができないから,みんなとても真剣だ。



はじめて一緒にとんだけど,なかなか上手。

集合学習の終わりに帰りの集いがあった。

秋徳・諸鈍・伊子茂・池地・与路の五校の小中学生が
終わりの歌で「麦わらぼうし」を歌った。



子どもたちの声は,ほんとに素直で温かい。
みんな練習してきてくれたんだなあと思うと,
とてもうれしくなり,ピアノ伴奏しながらじ~ん・・・。

次は2月に球技大会がある。
校門でみんなのバスを送りながら,
ウチの学校の子どもたちは,いつまでもいつまでも手を振っていた。

  


Posted by はまだゆかり  at 21:59Comments(2)学校

2010年09月21日

一輪車おじさんと愉快な仲間

強い強~い日差しの中,運動会の予行練習だった。

今年の夏は,日差しが痛いくらい強いので,
3時間続きの予行練習は,子どもも大人もバテ気味。
でも,水分補給や休息を入れながら,みんなで協力して頑張った。

小さな学校では,教員の出番が異様に多い。
毎年のことだが,
子どもたちと一緒の競技・地域の中で選手として出る競技、
そして大会の運営委員までもこなさなくてはならない。

「よっしゃ,頑張っていこ~!」
と自分で自分を応援しながら,この一日を乗り越える。

今日の予行練習も,たくさん出番があった。
一つ出る度に息がきれる。・・・完璧に運動不足だ。
本番は今日の2倍以上の運動量になるけど・・・大丈夫かあ~?

そうこうしているうちに,ウチの学校の運動会の花形「一輪車競技」



子どもたちと一緒に一輪車に乗って
さっそうと登場するのは、自称「一輪車おじさん」

昨年,一輪車デビューした。

昼休み時間になると,子どもたちを誘って
一緒にサッカーしたり,バスケットしたり・・・人気者先生だ。

去年は一輪車に目覚め,子どもたちの中に入って
何度も何度も転びながら,一輪車乗りになった。

わたしも太陽小僧と一緒に,一輪車乗りを目指したけど,
ぐらぐらとバランスが悪く,リタイヤしてしまった。

でも,この一輪車おじさんはすごい。
並々ならぬ努力で,マスターしてしまったのだ。

今年は,その努力が認められ,
子どもたちから,「一緒に演技してください!」
との依頼が来たのだ。

張り切る一輪車おじさんの努力は続いた。
夏休み中も,誰もいない体育館でひとり、黙々と練習。
そして・・・



大車輪などという大技も披露できるようになった。

今日は,何故か体調がすぐれず,
本調子ではなかった一輪車おじさんだが,
子どもたちの熱い期待に応えるために頑張ったあの練習の日々を思い出しながら
一輪車おじさんは今年も頑張ることだろう。

子どもたちの笑顔のために・・・! face02
  


Posted by はまだゆかり  at 20:18Comments(0)学校